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Plotoria
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「役割」はラベルではなく検査基準に|章の起承転結をAIも読み、AIなしでも検査できるようにした

各話に付けていた「起・承・転・結」は、これまでセレクトの選択肢どまりでした。2026年7月12日、Plotoriaは章の役割をAI相談のコンテキストへ載せ、AIを呼ばずに宣言と実態のズレを検査できるようにしました。書きながら見える表示や、白紙の作品向けの構成テンプレートも合わせて追加した話を書きます。

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各話には、章の役割を設定できます。起・承・転・結。序・破・急。あるいは自分で決めた言葉でも構いません。

ただ、これまでこの役割は、ほとんど「ラベル」でしかありませんでした。構成ページのセレクトで選べる。バランス相談の質問文の下書きに文字列として混ざる。それだけです。この章が本当に「転」らしく動いているかどうかを確かめる手段は、なにもありませんでした。

役割を選んでも、AIはそれを知らなかった

もう一つ、見過ごせない食い違いがありました。AIとの相談機能は、各話の本文や目的、あらすじを読んで答えます。けれど、章そのものを一度も読んでいませんでした。

「今どの章にいて、その章が何を担うはずか」を知らないまま、構成バランスの相談に答えていたのです。役割は質問文の下書きに混ざるだけで、コンテキストとして渡ってはいませんでした。

そこでまず、章の骨組みをAIコンテキストに載せました。全章の一覧は「第3章 嵐の夜(転): 第12〜16話・約2,800字」のような1行に圧縮し、今作業している章だけ、狙いと要約をもう少し詳しく渡します。全部の章の詳細を渡すと、それだけで送信できる分量の大半を使い切ってしまうからです。「今どこにいるか」を薄く広く、「今の章は何をすべきか」を厚く狭く。この二段構えにしました。

もう一つ、各話に書く「狙い(作者の意図)」も、実はAIに渡っていませんでした。この話で何をしたいのか、という一文が一番大事なはずなのに、候補にすら入っていなかったのです。これも配線し直しました。

役割を、AIを呼ばずに検査する

役割をコンテキストへ載せたことで、もう一つ別の使い道が見えてきました。役割は「作者がそう宣言した情報」なので、既存のデータと突き合わせるだけで、AIを呼ばなくても矛盾を見つけられるはずです。

構成ページに「役割から見た現在地」という検査を追加しました。3つだけです。

  • 結の章に、未回収の伏線が残っていないか。作品が終わる章まで組んであるのに、まだ回収されていない伏線があれば知らせます。まだ枠だけで話が1つも無い章は、何も言いません。
  • 転の章で、伏線の回収が0件になっていないか。転なのに何も動いていない疑いです。伏線を1件も使っていない作品では、この検査自体を出しません。伏線を使わない書き方を否定したくないからです。
  • 役割ごとの分量のバランス。起承転結それぞれにどれだけ字数を使っているかを帯で見せるだけです。「理想の比率」は出しません。正しい形は作品ごとに違います。

これらは全部、構成ページが元々読んでいるデータの範囲内で計算します。追加の問い合わせもAI呼び出しもありません。役割は、選ぶだけのラベルから、自分の宣言と実態のズレを映す検査基準に変わりました。

デモ作品の構成ページに表示された「役割から見た現在地」。急の章に未回収の伏線5件があると知らせ、役割別の分量を帯で示している

書きながら見える場所に置く

役割は、構成ページを開かないと見えない情報でした。それでは、本文を書いている最中に「この話は転の局面だ」と思い出すきっかけがありません。

各話の編集画面のヘッダーに、章の役割を常時出すようにしました。章タイトルが長くて途中で切れても、役割の札だけは消えません。

各話編集画面のヘッダー。話数・タイトルの右に状態バッジと所属する章、章の役割「破」が常時表示されている

白紙の作品には、最初の足場も用意しました。章が1つも無いときに限り、「起承転結」4章、または「序破急」3章の構成テンプレートを提示します。空の章と役割の札だけを作るテンプレートで、本文もあらすじも目的も生成しません。真っ白な構成ページを前にして何も置けない、という最初の一歩の重さを、少しだけ軽くするためのものです。

役割は、エクスポートと作品内検索の対象にも加えました。書き出したテキストにも「役割:起」と残り、検索でも役割から章を辿れます。

Plotoriaの今日の開発

2026年7月12日の開発では、章の役割を「選ぶだけの項目」から「AIも読み、AIなしでも検査できる情報」へ広げました。

各話の狙いと章の骨組みをAI相談のコンテキストに載せ、役割から見た現在地の検査、編集画面での常時表示、白紙の作品向けの構成テンプレートを追加しています。デモ作品の章にも、序破急の役割サンプルを入れました。ログインしてデモを開けば、検査や表示がどう見えるかをすぐに確かめられます。

章立ての考え方は小説のプロットの作り方で、伏線の張り方と回収の管理は伏線の張り方・回収の管理でも紹介しています。今日の機能は、その両方をつなぐ場所に置きました。


作品を整理して、また書き始める