5分だけ、 向き合う |執筆セッションと 執筆ログを 作った
「ポモドーロタイマーが欲しい」という声から始まった機能は、タイマーではなく「着手セッション」になりました。2026年7月11日、Plotoriaに執筆セッションと執筆ログ、継続と傾向のひかえめな表示を追加した話と、「途切れを罰にしない」記録の設計について書きます。

長編が止まるとき、いちばん重いのは書くことそのものではありません。
取りかかることです。開くまでが長い。開いてしまえば意外と書けるのに、その手前で一日が終わっていく。この感覚には、多くの書き手に覚えがあると思います。
タイマーが欲しいのではなく、戻る合図が欲しい
きっかけは「ポモドーロタイマーを入れてほしい」という声でした。
ただ、そのままタイマーを置くことはしませんでした。ポモドーロは集中を計測し、管理するための道具です。Plotoriaに必要なのは計測ではなく、止まっている人が今日この作品に少しだけ向き合うための入口だと考えたからです。
そこで時間は「計測」ではなく「合図」にしました。区切りは5分・15分・25分から選べますが、既定は25分ではなく5分です。大きなカウントダウンで焦らせることもしません。区切りの時間が来ても「今日はここまでにしますか?(そのまま続けても構いません)」と控えめに聞くだけです。
記録は自動にしない
セッションの終わりには「進んだ」か「また今度」を自分で1タップして記録します。
字数の増減を検知して自動で「進んだ」にすることもできました。でも、しませんでした。本文が1文字も増えていなくても、構成を眺め直した日、伏線のメモを1行足した日は、間違いなく作品に向き合った日です。それを判定するのは機械ではなく、書き手自身であってほしい。Plotoriaの「採用は常に手動」という原則は、こんな小さな記録にも通しています。
途切れを罰にしない
記録が貯まると、作品トップに歩みが表示されます。「今週は7日中3日 ・ これまで12日」。
ここで意識したのは、連続日数を主役にしないことです。連続記録は励みになる一方で、途切れた瞬間に「失った」気持ちを生みます。数日休んだだけで振り出しに戻ったように見える画面は、再開の足を重くします。
だからPlotoriaの歩みは、積み上がる数字が主役です。これまで向き合った日数は、休んでも減りません。連続日数は2日以上続いたときに小さく添えるだけで、途切れたら静かに消えます。赤くもしませんし、通知で催促もしません。
「傾向をみる」を開くと、よく向き合えた曜日や時間帯、直近4週のペースも確認できます。これもノルマのためではなく、自分の書きやすいリズムを知る参考としてです。

Plotoriaの今日の開発
2026年7月11日の開発では、この執筆セッションの一式を追加しました。
作品トップの「今日の一手」カードから区切りを選んで始め、終わったら1タップで記録する。各話の本文を書いている途中でも、画面を離れず左の「今日の執筆」カードから記録できます。記録し忘れてタブを閉じても、次に開いたときに回収できるので大丈夫です。
デモ作品には見本の執筆ログを入れてあるので、歩みと傾向がどう見えるかは、ログインしてデモを開くとすぐに確かめられます。
止まった作品に戻る手順は止まっていた物語を、もう一度動かすためにで、そもそも長編が止まる理由は長編小説が途中で止まる5つの理由でも書いています。今日の機能は、その「戻る」の一番手前を支えるためのものです。
